「取引先からPDF請求書がメールで届いた」
これは、現代のビジネスにおいてごく普通の業務風景です。
では、そのPDFをどのように運用・管理していますか?
もし、「PDFを印刷して紙で保存している」という場合は、一度自社の運用を見直してみてください。
国税庁は、電子メールで請求書等の取引情報を受け取ることを、電子取引の明確な具体例として示しています。
① まず「どこから届いているか」を調べる
請求書は、必ずしも経理部門だけに届くとは限りません。
例えば、社内では以下のようにバラバラな状態になっている可能性があります。
| 部門 | 受取方法 |
| 経理 | メール |
| 営業 | Web |
| 総務 | クラウド |
| 情シス | SaaS |
| 購買 | EDI |
まずは、「会社の電子取引をすべて洗い出す」ことが最重要です。
② メール本文と添付ファイルを区別する
例えば、以下のようなケースを考えてみます。
- 件名:8月分請求書送付の件(PDFが添付されているメール)
この場合、「メール本文そのもの」に取引情報が記載されているケースと、「添付のPDF」に取引情報が記載されているケースで、保存対象の考え方が異なります。
国税庁のQ&Aでは、メールの内容をPDF等へ変換して保存する方法についても、取引情報が失われないことなどを前提に認められています。
③ ファイル名を統一する
フォルダの中に、以下のようなファイルが混在していませんか?
請求書.pdf請求書(1).pdf最終版.pdf8月請求書.pdf
これでは、後から必要なファイルを探すのが非常に大変です。
国税庁の資料では、規則性のあるファイル名を付け、日付・金額・取引先などから検索できるようにする方法が示されています。
例えば社内ルールとして、以下のような形式での管理を検討できます。
- 例:
20260817_株式会社ABC_128000_請求書.pdf
※実際の保存方法については、自社の運用状況と最新の国税庁資料を必ずご確認ください。
④ 「保存場所」ではなく「検索できるか」を確認する
重要なのは、単に「保存した」ということではありません。
「3年前のABC社の請求書を見せてください」と言われたときに、すぐに探し出せるかどうかです。
国税庁の最新Q&Aでは、検索機能の確保や、規則性を持ったファイル名による管理などについて、具体的な例が示されています。
⑤ 最後に「自動化できる仕事」を探す
ここからが、情シス・DX担当者の本領発揮です。
PDF受信 → ファイル保存 → 取引先確認 → 金額確認 → ファイル名変更 → フォルダ移動
この一連の流れの中で、「人間が毎回繰り返している作業」はありませんか?
例えば、以下の業務はPowerShellなどを活用することで自動化の検討が可能です。
- ファイル一覧作成
- ファイル名チェック
- フォルダ整理
- CSV出力

